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Posted by たまりば運営事務局  at 

2012年04月02日

宮城のたんぼ~津波の塩害「ふゆみずたんぼ」で復活



 「食材の寺子屋」の講座にて~
宮城県大崎市で活動する「NPOたんぼ」の岩渕成紀理事長から、被災地のたんぼの復活が「ふゆみずたんぼ」の原理で効果を上げたお話しを伺った。


米どころ宮城県、津波で海水に浸かったたんぼは塩害で米作りができない。
しかし、津波にあった気仙沼大谷のたんぼでは、ボランティアの手で瓦礫を取り除き、あぜを修復し水を溜め、米作りをした。この土の微生物の活性度合いを調べたら、津波によって堆積した層が一番生物多様性が高いことが分かったそうだ。
このたんぼは生物多様性と水の力で「脱塩(抑塩)」に効果をあげ、前の年より収穫高が高かったと聞き驚いた。
この地域には『津波の後の田畑の収穫は良くなる』ということわざがあるそうだ。
また、被災たんぼの復興資金にするための「福幸米(ふっこうまい)」は用意した2千袋が2ヶ月で完売したそうだ。支援が目に見え、実感できるものには共感が集まる。

先日、行政が実施している脱塩の映像をニュースで見た。表土を重機で取り除き、新しい土に入れ替える。時間と資金が膨大に掛かりそうだ。
生き物の力を借りて自然を取り返すNPOたんぼのノウハウが広がり、農家が一日も早く米作りを始められることが復興につながると思うが、現実はこの力を信じる人がまだ多くはなさそうだ。

久しぶりに、ふゆみずたんぼの師、岩渕先生の説得力ある語り口に接した。2007年に氏をお招きして学習会を開いた。
小田原でも、実験的に取り組んだが、水路が集中管理され、冬場に水が入れられず、断念した。

食料としてのお米ばかりに目がいき、たんぼの果たす役割や機能を忘れがちだとの言葉が耳に残った。
会場からも、農に対する哲学的な深い話を聞いたのは始めてと感動と共感の声があった。

  


  • Posted by たんぽぽの綿毛  at 00:21Comments(3)震災復興